動的貫入試験(技術資料)の特徴
1.動的貫入試験とは
動的貫入試験は、貫入先端(コーンやチューブ)をつけたロッドをドライブハンマーの打撃によって地盤に打ち込み、貫入量と打撃回数の関係から地盤の硬軟・締まり具合を調べる試験です。サウンディングは、試験方法により静的サウンディング(static sounding)と動的サウンディング(dynamic sounding)に大別され、動的貫入試験は後者に属します。動的貫入試験として使用されている試験機には多くの種類があり、「標準貫入試験」もこれに含まれる。
2.試験方法の概略
簡易動的コーン貫入試験は、質量5±0.05kgのハンマーを50±1cmの高さから自由落下させて、ロッド頭部に取り付けたノッキングブロックを打撃し、ロッドの先端に取り付けたコーンを10cm貫入させるのに要する打撃回数Ndを測定します。以下に試験手順の概要を示します。
3.結果の利用
簡易動的コーン貫入試験は、小型・軽量で携帯性に優れていることから、傾斜地の表層土の調査、斜面崩壊地での風化層や崩積土の層厚確認に多く利用されています。また、盛土法面や切土斜面などの土構造物表層部の調査、小規模な構造物の簡易な支持力判定などにも利用できます。
4.結果の目安
試験結果から得られるNd値は、他の各種サウンディング結果との関係が多く研究されており、その関係式が提案されている。次式はN値との関係式であり、地層の種類とその硬軟にかかわらず、ほぼ適用できるとされています。
Nd=(1〜3)N